[街の様々な表情を パッチワークのように描き集める]
調布の街を、パッチワークのように描き分けました。
今回取り組んだのは、航空写真で得られる街や自然、あるいは土地利用のパターンのようなものと、実際に歩いた体験の両方を同時に把握できるような表現の検討です。
◆豊かな表情をもつ調布の街
調布市は東京23区に隣接し、都市的な利便性と緑豊かな自然が共存しています。
市内全体を京王線と甲州街道が横断し、その周辺に賑わいのある駅前や住宅街が連なっています。
また市内には武蔵野台地、台地から多摩川まで続く階段状の地形がみられ、高低差のある土地の境界部分
には、国分寺崖線と呼ばれる、湧き水と豊かな緑に覆われた部分があります。
古来より多摩川を利用した布の生産と、湧き水によるそばの生産で知られた街で、今も地名にその由来を
見ることができます。
◆彩りある4つのエリア
この地図では、地形と歴史を参照しながら、地面の着色によって調布のまちを4つのエリアで描き分けています。
人の活動が見えるところは「黄色」、豊かな自然の「緑」、河川は「青」を中心とすることで、エリア毎に色の偏りや区画のサイズ感がの違いをみることができます。
1)野川公園/ 調布飛行場エリア(画面上側)
・豊かな緑とボリュームの大きな区画の直線的な並びが特徴です。
2)調布駅周辺エリア(画面中央部分)
・甲州街道沿いの宿場町として発展したエリアで、活動的な黄色い区画と、駅前の特徴ある建物モチーフが集まっています。
・一部茶色の輪郭線で描かれているのは、調布の始まりである江戸時代の宿場町のシーンです。
3)多摩川エリア(画面下部)
・青く続く川の風景が印象に残る部分で、川沿いの活動を賑やかに描いています。
・茶色の輪郭線は、地名の由来ともなった多摩川での布洗いの様子や反物の市場のシーンです。
・近年の『映画の街調布』を象徴する映画スタジオ等も描いています。
4)仙川を中心とした西側の住宅街エリア(画面右側)
・住宅や商店街、銭湯といった身近なシーンを多く描いています。
・住宅街に沿って、国分寺崖線のライン状の緑色も特徴的です。
調布市文化会館たづくり企画展
「マチトリドリ2 イラストレーターと見る調布の今とこれから」出品作品
Skip Step Spiral
斜めの街
包装紙
ヨガとお庭のおうち
おさるのまち
夢の中の世界
月刊HOUSING 2019 3月号
原画に彩られた場所
かぼちゃ
クロネコヤマトミュージアム歴史壁画